基礎知識

ファクタリングと融資の違いは?各々のメリット・デメリットを解説

ファクタリングと融資の違い

事業を運営する中で、当座の資金が足りなくなったとき、皆さんはどのように資金調達を行いますか?方法としては金融機関からの融資が代表的ですが、近年注目を集めているのがファクタリングです。

ファクタリングと融資の性質は大きく異なるため、利用の際は特徴を理解して使い分けることが必要です。

この記事では、ファクタリング・融資を比較し、それぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。

ファクタリングとは?

ファクタリングをなりわいとしている会社を「ファクタリング会社」と呼びます。

【ファクタリングのメリット(一例)】
  • 支払期日まで現金にできない売掛債権を早期に換金できる
  • 保証人は不要
  • 取引先に知られることがない(2社間ファクタリングの場合)

ファクタリングには以上のようにいくつものメリットがあり、多くの事業主が資金の調達手段として活用しています。

ファクタリングのシステムや契約形態などは以下で詳しく解説しています。こちらも参考にしてください。
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ファクタリングと融資の違い

ファクタリングと融資はどちらも事業主の資金調達方法ですが、この二つは根本的に性質が異なります。

「審査」「信用情報」「どこから資金を回収するか」の三つのポイントから違いを見てみましょう。

(1)審査で重視するポイントが違う

ファクタリングの審査では、最も重要視されるのは債権の回収見込み、すなわち債務者の支払い能力です。

売掛債権をお金に換えるとき、ファクタリング会社は「取引先が請求額を全額払ってくれるかどうか」を気にします。

債権の回収の可否は、債権の買い取り金額にも影響を及ぼすポイントです。

全額回収の見込みが大きい債権権であれば、ファクタリング会社の負うリスクは小さいため、買い取り価格も債権の額面に近い金額になります。優良企業への債権であれば買い取り価格も期待してよいでしょう。

一方、金融機関からの融資で審査されるのは「利用者の支払い能力」です。貸し付けた金額の全額回収が難しいと判断された場合、担保や保証人を要求される場合や、そもそも審査に通らないことも考えられます。

ファクタリングでは債務者の支払い能力を、融資では利用者の支払い能力を審査されるという点に大きな違いがあるのです。

(2)信用情報に乗るかどうかが違う

融資とファクタリングは、信用情報に乗るかどうかという点でも違いがあります。

ご存知のとおり、金融機関から融資を受けると、その詳細が信用情報に掲載されます。追加でローンを組んだりクレジットカードを発行したりするときは、必ず信用情報を確認され、既存の借入金額しだいでは融資を断られることも珍しくありません。

ファクタリングは、あくまでファクタリング会社に対する売掛債権の売却です。

ただの売買であり、借金はしていないため信用情報にものりません。売却後の融資やクレジットカードの審査に悪影響が出ることはないので安心してください。

(3)資金の回収先が違う

融資とファクタリングでは、資金を回収する先が異なります。

融資の場合、貸し付けた資金は金融機関によって利用者から回収されます。一方、ファクタリングでは、資金は売掛金を決済する取引先から回収します。

ファクタリング会社が取引先から資金を回収可能なのは、利用者が代金を受け取る権利を有償でファクタリング会社に譲渡したからです。そのため、ファクタリング会社は取引先に対して代金を請求できる権利があります。

なお、資金をファクタリング会社が取引先に直接回収するかは、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのどちらを利用するかで変わってきます。詳細は以下を参考にしてください。
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ファクタリングの仕組み

融資と比べたファクタリングのメリット・デメリット

では、融資とファクタリングのどちらを選ぶかはどのように評価すればよいのでしょうか。

二種類の資金調達方法のメリットとデメリットをそれぞれ考えてみましょう。

(1)ファクタリングでは資金の返済義務がない

まず、融資と違いファクタリングでは資金の返済義務がありません。

融資を受けた場合、借入金は毎月の返済計画をもとに少しずつ返す必要があります。

一方、ファクタリングではお金を払うのは売掛金の債務者である取引先です。利用者がファクタリング会社から借金をしているわけではないので返済する必要はありません。

ファクタリングで受け取るお金は、借入金ではなくあくまで売掛債権を売却した代金です。混同しないよう注意してください。

(2)ファクタリングでの資金調達は手数料が割高な場合がある

ファクタリングで資金を調達すると、手数料が割高になり融資を受けた場合と比べて手元に残るお金が少なくなる場合があります。

特に2社間ファクタリングでは手数料が高くなる傾向が強いです。

売掛債権の額面から最大で30%~40%ほどの手数料が引かれるため、買い取り価格が安いと額面の6割~7割程度になることもあります。

一方融資の場合、仮に300万円を5年間、利率5%で借りたケースでも利息は元金の14%ほどです。

もちろん、融資の利息やファクタリングの手数料はケースバイケースなので一概には言えません。ただ、状況しだいでは、融資を受けた方が手元に残る金額は大きくなると覚えておいてください。

(3)会計上の負債が増えない

代表的なファクタリングのメリットとして、会計上の負債が増えないことも挙げられます。

融資を受けるのであれば、借入金は会計上の負債として計上されますので、貸借対照表など各種帳票に記載されます。各種補助金の申請やローンの審査では帳票類の提出が必要なので、融資を始めとした負債がいくらあるかは是非に響くポイントです。

一方、ファクタリングは売掛債権を売却するだけなので、会計上の負債にはあたりません。帳票類の提出が必要な場面でも不利にならないため安心できます。

ちなみに、ファクタリングによる売掛債権の売却を仕分けする場合は以下のように処理します。必要になった場合に備えて覚えておいてください。

【ファクタリング会社との契約時の仕分け】
借方 貸方
未収金 500万円 売掛金 500万円
【ファクタリング会社からの入金時の仕分け】
借方 貸方
普通預金    400万円 未収金 500万円
売上債権売却損 100万円

※ファクタリング会社への手数料は「売上債権売却損」という勘定科目で処理します。

融資よりファクタリングがおすすめなのはこんな人

融資とファクタリングはそれぞれ適した場面が異なるため、一概にどちらが有利とは断定できません。

では、融資ではなくファクタリングを利用した方がよいのはどのような人でしょうか。

(1)借入金を増やしたくない人

借金をしたくない、これ以上借入金を増やしたくないという方にはファクタリングをおすすめします。

融資とファクタリングはどちらも資金調達手段として非常に有用なのですが、融資は借金なので借り入れ後の一定期間において返済義務があるからです。

ご存知のとおり、返済期間中に事業の業績が低迷すると、資金繰りが悪化して倒産するリスクもあります。借入金が増加することによるリスクの増大が懸念されるのであれば、返済義務のないファクタリングを利用した方が良いかもしれません。

(2)急ぎで資金が必要な人

現状をしのぐための資金が急ぎで必要な人には融資ではなくファクタリングが適しています。

というのも、金融機関の融資を利用する場合、貸付まで2週間から3週間ほどかかるからです。

会社を経営していると、明日にでも資金が必要な場面に直面することもあるでしょう。こういった事態では、悠長に2週間も待っている余裕はありません。

ファクタリング会社の場合、最短で即日の現金化が可能です。具体的に何日かかるかはケースバイケースですが、ほとんどの場合金融機関にお金を借りるより素早く現金化できます。

「手形の決済に至急現金が必要」
「従業員の給与を支払わないといけない」

このような事情で急ぎの資金が必要な場合はファクタリングの利用を検討してみてください。

(3)融資を利用できない人

「自己破産からあまり期間が経っていない」「既に別の融資を受けている」など、信用情報に不安があり融資を利用できない状況にある場合、ファクタリングを利用した方が良いことがあります。

なぜなら、ファクタリング会社なら信用情報に傷がある方でも利用できるからです。

ファクタリング会社は金融機関ではないため、審査にあたって利用者の信用情報を参照しません。極端な例を挙げると、信用情報機関に事故情報が載っている、いわゆるブラックリスト登録者でもファクタリングは利用可能です。

融資を受けられない、融資の審査に落ちてしまう、こんな方はファクタリングの利用を検討してみてください。

(4)自社の評価に不安がある人

自社の評価に不安要素がある方も、ファクタリングを利用するのがおすすめです。

「担保にできるものがない」「事業を始めたばかりで実績がない」「保証人を立てられない」など、融資の審査に通る自信がない場合、ファクタリングが資金調達手段の一つになります。

ファクタリングで重視されるのは、利用者ではなく債務者、すなわち売掛金を払う取引先の支払い能力です。融資と違い利用者の経済力はあまり関係ありません。

融資の審査に落ちた、通るか分からない、こんな場合はファクタリングの方が確実に資金を得られるかもしれません。

まとめ

ファクタリングと金融機関の融資には、それぞれにメリットとデメリットがあり、状況によりどちらが適しているかも異なります。

例えば、ファクタリングは素早い現金化が可能ですが、手数料が高くなる場合があります。

一方、融資はファクタリングより手元に残る金額が多くなりますが、支払い能力の審査が必要で長期間の返済が必要という欠点を併せ持っています。

こういった特徴を理解するのが、有利な資金調達の第一歩です。自分にはどちらが適しているのか比較したうえで、利用を検討してみてください。

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